資源リサイクル

住友⼤阪セメントグループでは、さまざまな産業や⾃治体で発⽣する廃棄物・副産物からセメントを製造することにより、「循環型社会」の⼀翼を担っています。

セメントリサイクルの社会的役割

セメントは、水を混ぜたときに起こる水和反応という化学反応で固まる特徴を持つ化学物質です。セメントはカルシウム、ケイ素、アルミナ、鉄が主な成分であり、これらを調合し約1,450℃の高温で焼成して製造しています。

主な成分は、天然資源である石灰石、粘土、珪石に多く含まれていますが、同様の成分が含まれた廃棄物・副産物であれば、セメントの代替原料として使用が可能です。現在は、廃棄物・副産物のリサイクルにより天然の粘土を使用することがなくなりました。

更に、他産業や自治体から発生する木くず、廃油・再生油、廃プラスチックなどの廃棄物・副産物を約1,450℃の焼成工程の熱エネルギーに石炭代替として利用しています。これらはキルン(焼成窯)の内部で直接焼成される為、焼成後の灰や残渣もセメント原料の一部として再利用され、不要物は発生せずに全てセメント製品に生まれ変わります。

こうしたリサイクルにより、粘土や石炭といった天然資源の使用を節約するとともに、化石エネルギーの代替としてCO2排出量削減にも繋がり、廃棄物の最終処分場である埋立地の延命にも貢献しています。

また、当社グループでは、震災や水害などで発生した災害廃棄物についても、使用可能なものを代替原料や熱エネルギーとして受け入れています。

暮らしとセメントの循環Cement Recycling in Daily Life

廃棄物・副産物使⽤状況

2024年度は4,661千tの廃棄物・副産物を使用しました。2023年度の使用量から主にセメントの生産数量の減少に起因して約2%減少しましたが、原単位は2023年度を上回り、業界トップクラスとなっています。

2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
原料系廃棄物 *1 (単位:千トン) 2,739 2,717 2,605 2,496 2,405
熱エネルギー系廃棄物 *2 (単位:千トン) 394 399 402 401 362
副産物 *3 (単位:千トン) 2,077 2,117 1,915 1,878 1,895
(単位:千トン) 5,210 5,233 4,922 4,775 4,661
セメント⽣産数量 (単位:千トン) 10,041 10,085 9,546 8,850 8,553
原単位(kg/トン-セメント) 原料系 273 269 273 282 281
熱エネルギー系 39 40 42 45 42
副産物 207 210 201 212 222
計(kg/トン-セメント) 519 519 516 540 545
  • *1 原料系廃棄物:石炭灰、建設発生土、汚泥、燃殻・ばいじん、スラッジ、瓦礫、廃酸、廃アルカリ、鉱さい、その他
  • *2 熱エネルギー系廃棄物:廃プラスチック類、廃白土、廃油、廃タイヤ、木くず、その他
  • *3 副産物:高炉スラグ、副産石膏、木質チップ(売電向け含む)、その他
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