2018年度入社

セメント部門
プラント・設計工事エンジニア

S.S.

工学部機械知能工学科

PROFILE

入社後、赤穂工場工務課に配属。セメント製造における設備フローを学ぶ。2019年、赤穂工場のセメント製造工程のうち、原料工程と仕上工程における設備保守・維持更新に従事。2020年、原料・熱エネルギー源の受入、セメント製品出荷、高炉スラグ粉・炭酸カルシウム・無水石膏・固化材製造の各設備も担当。2023年4月、栃木工場工務課に異動し、原料工程を担当。同年10月から焼成工程を担当。

震災復興ボランティアの体験から、インフラ業界に注目

住友大阪セメントに入社を
決めたきっかけを教えてください。

学生時代、東日本大震災の復興を支援するボランティア活動に参加していました。当時、震災から数年が経過していて、土砂や流木などは片づいていたのですが、道路などのインフラは整っていませんでした。機械工学を専攻していましたが、ボランティア体験がベースにあって、就職活動では暮らしを支えるインフラ業界に焦点を当てて活動しました。住友大阪セメントのことを知ったきっかけは、研究室の先生が当社のOBだったからです。その後、先輩社員や人事の方と話す機会があり、親切で温かい方たちだと好印象を抱きました。また、セメントは社会全体の人々の暮らしを支える素材である点と、セメント工場特有の大型機械にも魅力を感じたため、入社を決意しました。

大型設備の管理を通してセメントの安定供給を支える

現在はどのような業務を担当していますか?

私が所属している工務課の役割は、工場設備の維持更新、保守管理、新設などの工事計画の立案・予算策定・工事管理などです。セメントの製造工程は、大きく分けて原料工程、焼成工程、仕上工程の3つの工程があり、私が現在担当しているのは、セメント製造の中でも中心的な役割を果たす焼成工程です。焼成工程では、キルンと呼ばれる全長62mの大型の回転窯を使って、調合された原料を1,450℃の高温で焼成し、クリンカと呼ばれる、セメントになる前の半製品を作っています。キルンは大型の設備ですが、斜めに角度を付けて設置していて、支えるローラーはミリ単位で調整する必要があり、大変デリケートな一面があります。大型設備というスケールの大きさと、ミリ単位の微細な調整という正反対の2つの面が同居する点に面白さがあります。また、設備トラブルが起きた際には、迅速に原因究明と対策を考え、復旧することも工務課の重要な役割です。セメントの安定供給を設備面から支えています。

業務内容の魅力、醍醐味を教えてください。

工務課での仕事は毎日新しい発見があり、やりがいや面白味がたくさんあります。工場内は原料などの輸送のため、ベルトコンベアが張り巡らされていますが、同じベルトコンベアでも、屋内と屋外ではトラブルがあった場合にも原因が違っていて、日々、新しいことを学んでいる状況です。私の勤務する栃木工場は夏に雷がよく発生する地域で、レッカー車を使った工事資材の重量物運搬などは、慎重な対応が必要になります。また、セメント工場のキルンは24時間操業であり、一部の設備を修理のために止めたとしても、焼成工程の操業自体は止めないように工夫しなければなりません。このため、時には夜間にトラブル対応することもありますが、多くの皆さんの協力を得て問題が解決したとき時には、チームでやり遂げた達成感があります。

廃棄物・副産物を受け入れ、リサイクルに貢献

仕事の中で「環境解決企業」を感じるのは、どんな点ですか?

セメント工場では、さまざまな産業や自治体で発生する廃棄物・副産物を受け入れており、セメントの原料・熱エネルギー源として利用することで、リサイクルに貢献しています。原料に含まれる廃棄物は、1,450℃の高温で加熱されるため、ダイオキシンが無害化されています。また、原料を加熱するための熱エネルギー源として使用している廃棄物には、木くず、廃油・再生油、廃プラスチックなどが使用されています。熱エネルギー源となる廃棄物の受入が拡大すると、化石エネルギーである石炭の使用量が低減してCO2の削減に繋がるとともに会社の利益貢献にもなっています。当社は業界でもっとも廃棄物のリサイクルに力を入れており、処理拡大のための設備も多く新増設されています。私の部署は、廃棄物関連の設備も担当していますので、新しい設備の導入などに尽力しています。当社は2035年のありたい姿を定めた中長期ビジョン『SOC Vision2035』の中で、2023~2035年までの間に、設備の維持更新・強化に2,000億円、カーボンニュートラル関連の投資に1,000億円を投資することを打ち出しており、今後、更に規模の大きな設備導入を担当するチャンスが増えてきます。設備の強化や新しい設備の立ち上げなどを通して、「環境解決」に貢献していきたいです。

今後の目標、夢はなんですか?

セメント工場は24時間操業ですが、設備の補修のため半年に1回、約1カ月、操業を止める「休転(定期補修)」があります。焼成工程にはキルン、プレヒーター(予熱装置)といったセメント製造に不可欠の設備がありますが、これらは操業を止めている期間に補修することが求められるため、その期間にどのような補修をするのか、事前の十分な検討が欠かせません。焼成工程を担当することになってまだ日が浅いので、現在は、上司や先輩の助けを借りて対応している状態です。まずは焼成工程の担当者として、一人前になることが目標です。また、将来的には、他の工程や廃棄物処理設備などの担当も経験し、セメント工場全体を理解して、後輩を指導・育成できる人間になりたいです。

自分に合うと感じた根拠がアピールポイントになる

就活中の学生にメッセージをお願いします。

就職活動は自分自身と真剣に向き合うタイミングです。その会社が自分に合うとわかった根拠が一番のアピールポイントになりますので、より多くの会社・先輩から話を聞き、企業研究・分析することが大切です。当社の社員は誠実で優しい方たちばかりなので、安心して働くことができる環境があります。また、学生の皆さんが知りたい情報を正直に答えてくれるので、ぜひイベントに参加してたくさん質問していただきたいと思います。皆さんが笑って就職活動を終えることができるように祈っています。頑張ってください!

SCHEDULE
ある一日のスケジュール

  • A.M.
    8:00
    出社。ラジオ体操。工務課ミーティング
    8:30
    メール確認
    9:00
    担当設備の工事・補修に関する書類、現場の確認
  • P.M.
    0:00
    同僚とランチ
    1:00
    メーカー打合せ。物品・工事手配に関する資料作成
    3:00
    工務課・生産課ミーティング
    4:00
    メール確認。
    4:45
    退社